山の自然や川辺の生き物は佐賀の宝物

子供たちに、自然のすばらしさを伝えていきたい。

 お会いした日は、雨の予報が出ていたにも関わらず、撮影の時だけ奇跡的に雨があがり、アマガエルのBGMを聞きながらのインタビューとなりました。
「多分、この時間に雨が上がります」と見事な予測を立ててくれたのが、今回、お話をお聞きした増田英治さんです。

 増田さんは、山や川辺の植物や生き物のスペシャリスト。佐賀県立森林公園の管理スタッフとして勤務、休日は事務局長を務めるネイチャー佐賀や自然観察指導員の活動など、佐賀の「自然」のすばらしさを発信する活動を行っています。

 
 「元々、自然に触れあうのが大好きで、休日には山登りによく出かけていました。僕を山に連れて行ってくれた人が自然観察指導員という資格を持っていて、その講習会が佐賀で開催されると聞いて、2002年に講習会に参加して資格を取り、ネイチャー佐賀に入会しました」。
 当時、サラリーマンだった増田さんが2泊3日の講習会に参加できたのは、たまたま『電力休暇』と週末を合わせて3日間の休暇がとれたから。 「あの頃、電力需要が多い時に、会社の稼働を抑えたら電力会社から会社に補助金が出るという「電力休暇」制度があったので、休めてラッキーでした。また、当時はボランティアとか環境保全といった活動を後押しするような動きがあったので参加しやすかったです」。
 
 ネイチャー佐賀の活動拠点は主に佐賀県内。㈶日本自然保護協会の自然観察指導員を中心に自然を愛する人々が集まって、山の自然観察や川辺の生き物の観察会、海の観察会など、自然と触れ合えるイベントを企画。佐賀市の多布施川河畔公園や鳥栖市のトンボ公園、天山や八幡岳、田んぼ、呼子の弁天島や東与賀海岸など、県内各所を会場にして開催されています。家族連れでの参加も多く、リピート参加率も高いとか。それは、ゲームやおもちゃでは得られない、自然を相手にした生きた体験ができるから。

 「例えば、川辺の観察会では、実際に水に入って生き物を探してみます。メダカやエビ、コブナなど、普段は見ないものに触って、生態系を知ることによって自然の大切さを感じてくれたら、と思います。一番うれしいのは、観察している時の子どもたちの笑顔を見ている時ですかね」と増田さんは目を細め、こう続けます。
 「ネイチャー佐賀の活動を通して感じることは、都会の人ほど自然環境に対する危機感を持っている人が割合的に地方(田舎)の人よりもずっと高いことです。今ある自然は佐賀の財産です。子どもの時から自然と親しみ、大切な自然の守り手になってほしいです。

多布施川河畔公園の北にある「水ものがたり館」
石井樋のジオラマで、俯瞰視できる。

 
 平成30年度の特別企画として、過去12年間33回に渡って同じ場所で継続して行ってきた「田んぼの観察会」を総括して、写真展やシンポジウムを複数回にわたって開催予定です。ネイチャー佐賀の活動をグローバルな形で展開していきたいと思っています。親子で、またはお孫さんと気軽に参加してくださいネ」。

多布施川河畔公園で川辺の生き物に会える!

 増田さん、「先生と呼ばれるのは嫌いなんです、学校じゃないので(笑)」と、子供たちには「まったはん」という愛称で親しまれているそう。多布施川河畔公園内の水路で見つけた生き物をまったはんに教えてもらいました!お孫さんを連れて、川辺のお散歩してみませんか?

ネイチャー佐賀メンバーで干潟の案内人でもある田﨑義昭さんと一緒に生き物を探索。
網をサッとすくって生き物を探す。「土と水のあるところには生き物が生息しています」。

 

ドンコ
メダカ
ザリガニ
フナ

《9月、10月の観察会予定》
9月1日(土)/天山秋の草花の観察会
10月21日(日)/八幡岳の秋をたずねて
10月28日(日)/秋の田んぼの観察会

《参加申し込み・問い合わせは》
ネイチャー佐賀事務局 増田さんまで
TEL080-2705-1814
Facebook 「ネイチャー佐賀」


Profile
増田英治さん
昭和29年佐賀市大和町生まれ。ネイチャー佐賀事務局長、天山の自然を守る会副代表の他、自然に関連した活動は多岐にわたる。佐世保高専を卒業後、日産ディーゼル工業株式会社(現UD トラックス株式会社)に入社。その後チクシ電気株式会社に転職、定年を前に早期退職し、現在は、佐賀県立森林公園の管理スタッフとして勤務。趣味はフィールドワーク、家庭菜園。

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