筑後川 諸富のエツ

多くの人にエツを知って、食べて欲しい。えつ銀色まつりで町おこし。

津田良雄(つだよしお)Profile
昭和26年佐賀市諸富町生まれ。佐賀市もろどみin食の会代表、割烹津田屋店主。祖父の代から続く店を継ぐために、昭和50年Uターン。料理人歴は40年以上。ふるさと諸富を盛り上げるため、同業種に限らず幅広い業種の人々と手を組み、イベントを企画している。
 
佐賀県の南部に位置する諸富町は、筑後川を挟んで対岸は福岡県大川市が目と鼻の先。有明海へ流れつく筑後川の下流域では、日本でも珍しい「エツ」が水揚げされるエリアとして知られています。今回は、旬の味「エツ」を広めようと諸富で開催するイベントで指揮をとる佐賀市もろどみ 食の会 会長の津田さんにお話を聞きました。

初夏を告げる風物詩「エツ」を諸富の財産に。

 真剣な表情で話し合いが行われていたのは、5月から7月の2カ月間に渡って開催される「えつ銀色まつり」のオープニングに伴い、今年初めて開催するお披露目イベントについてでした。エツは、カタクチイワシ科の魚で、国内では有明海の一部と筑後川河口付近にしか生息していない珍しい品種です。小骨が多く、足が早いため、料理人の腕と技が試される料理人泣かせの魚ともいえるでしょう。毎年5月1日~7月20日の限られた期間を漁期と定められており、初夏から夏へと移ろう季節を感じさせる旬の味として、グルメファンを楽しませています。このエツを主体としたイベントについては、これまでにも佐賀市もろどみin食の会メンバーを中心に、町内にある橋の駅ドロンパでイベントを行い漁期間中に飲食店ではエツ料理を出して「えつ銀色まつり」を開催してきましたが、今年は「エツをもっと地元の人々に改めて認識してもらうことを念頭に置こう」と話し合いを重ね、その結果、5月中旬にオープニングを知らせるイベントを行い、情報が広く伝わるように工夫することに。「市町村合併前は、諸富町単独で様々な町おこしのイベントが開催されていましたが、最近は、すべてが中心地重視のような動きになっていますよね。それでも、我々諸富の者が主体となって町のことを考えていかないと、どんどん遅れをとっていきますから。諸富に来てもらうのが大事なことなので、えつ祭りの期間中は、エツを楽しんでもらうこととプラス、諸富の家具、歴史ある神社、昇開橋などを巡ってもらうツアーなどを企画しているところです」と津田さん。

刺身、姿揚げ、塩焼きetc…旬を味わう贅沢

 津田さんは、三代続く割烹屋のご主人でもあり、小さいころからエツに親しみ、エツ料理を振る舞う料理人でもあります。「昔からこの辺の人は、エツの季節には家々でエツを料理して食べていました。小骨が多く骨切りが必要な魚ですので、料理人の技術は欠かせません。エツ料理で一番おすすめしたいのは、刺身です。足がはやいので、水揚げしてすぐの新鮮なものしか刺身にできません。卵の煮つけも絶品です!えつ祭りの期間中は、登録の飲食店で刺身、えつ押し寿司、塩焼き、煮つけ、南蛮漬けなど様々なエツ料理を味わうことができます」。町に人を呼び活気を取り戻したい、と願うメンバーが集まり、今年も「えつ銀色祭り」は開催されます。1日限りのイベントとして橋の駅ドロンパで開催されるえつまつりでは、安価でエツ料理が手に入ります。諸富はエツで有名って知ってはいるけど食べたことはない、という人は意外と地元に多いそう。まずは、地元の旬の味を堪能して、「佐賀の諸富のエツを食べてみて」と県外の人々に自慢してくれる人が増えたら、諸富がもっと盛り上がりますね。

■エツのコース料理の一例。刺身、姿揚げ、塩焼き、押し寿司などエツづくしの料理の数々に旬の喜びを感じます。
■今回初めて開催するオープニングイベントの話し合いに集まったメンバー。
■かつて国鉄佐賀線の走っていた昇開橋は機械遺産にも認定され、今は遊歩道として整備されている。


第7回 
佐賀市もろどみ徐福「えつ銀色祭り」
2019年5月11日(土)〜7月20日(土)  
期間中は登録店で「エツ料理」を食べることができます(要予約)
登録店/津田屋、三平すし、すし和、魚善、広重、丸善、エツ料理の販売/吉田鮮魚店

【えつ銀色まつりイベント】
日時/2019年6月23日(日)10:00~15:00  
場所/昇開橋 橋の駅ドロンパ・筑後川遊覧体験、えつ料理実演イベント(骨切りなど)、地元特産物の展示即売会ほか
 主 催/佐賀市もろどみin食の会
 問合せ/佐賀市南商工会TEL0952-47-2590


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