途上国の子どもたちのために日本からサッカーシューズを。

MOTTAINAI プロジェクト 継続できる仕組みづくりに奔走

プロサッカーチームの経営に携わり、退任した今もサッカー業界の成長を見守る牛島さんは「サッカーが好きな気持ちは万国共通」と、途上国のサッカー少年のためにサッカーシューズを日本から送るプロジェクトを 続けています。80歳を超えてもなおバリバリと活動する牛島さんの元気のヒミツは?

モノを大切にするこころを伝えたい

待ち合わせ場所に歩いてくる一人の男性の歩みは、軽快にステップを踏み、力強い…。違う方かなと思っていたらなんと牛島さんご本人!。80代と聞いていたものの、一般的に思い描く80代の動き方ではありません。「いやあ、エベレストに登頂する三浦さんに比べたらまだまだ」と比較の対象はワールドクラスです。まさに、溌剌、元気いっぱいという言葉がピッタリな牛島さんの健康の秘訣は、かれこれ40年くらい継続している「毎朝4キロのスロージョギングと30分のストレッチ」だそう。大病知らずの丈夫な体づくりが日々の活動の源です。
高校時代は蹴球部に所属し、ボールを追いかけていた牛島さん。昭和30年頃といえば日本でサッカーがプレーされるようになった初期の時代でした。大学時代を東京で過ごした後、国内最大級の乳酸菌飲料メーカーに就職。海外赴任も経験し、同社の急成長に大きく寄与してきました。そしてサラリーマン生活で培ったノウハウを活かし、退職した後も大きな役割を担うことになります。
2002年から2011年までプロサッカーチームの運営に携わり、チーム苦難の時代をけん引、退任した後も、サッカーをキーワードに支援事業「MOTTAINAIプロジェクト」を立ち上げました。東南アジア、アフリカなどの途上国に向けて、使わなくなったシューズなどを子どもたちに贈るのが主な活動です。各地で開催されるサッカー大会の担当者にプロジェクトの趣旨を説明し、賛同を得たらグラウンドでシューズの受け取りを行います。回収したシューズは、障がい者施設の協力を得て、磨いたり洗浄などを行い、仕上げに補強剤を塗布し再生させます。

シューズから生まれる双方の交流を目指して

海外から届いた感謝状のひとつ

シューズを贈りはじめて早6年。これまで約2700足ものシューズがミャンマーやマレーシアなど12か国の国へ渡り、子どもたちの手に届き、多くの子供たちが裸足のせいでケガをすることがなくなりました。
プロジェクトを立ち上げた当初は高齢者層のメンバーばかりだったそうですが、30代の若手メンバーも入り、平均年齢がぐっと下がったとか。しかし、ボランティア活動とはいえ、活動を継続させるためには金銭面の問題も欠かせません。「シューズを送るためには、船便などの運賃、プロジェクトを告知するための印刷物や旗など、お金が必要になってきます。世の中には数々のボランティアがありますが、実は継続を難しくしているのは、気持ちではなくお金の工面のところによるところも大きいんですよ」。その課題は、牛島さんが先頭に立ち、ビジネスセンスを活かしてプロジェクトを継続するための予算を確保するという一番大変な部分を担っています。それでもプロジェクトに向き合うのは、サッカーを大好きな子どもたちが伸び伸びとプレーする姿を見たいから。

サッカーチームからシューズを回収した時の一コマ

「シューズを使ってくれている子どもたちとシューズを贈った子供たちの交流をメッセージカードや動画で形にできないか検討しています。贈って終わりだと味気ないですし、モノが最後まで役目を果たすという繋がりをしっかりと感じることで、モノに感謝する気持ちを培うことができると思っています」。将来的なビジョンも描く牛島さんに、「引退」の文字はありません。

使用しなくなったサッカーシューズを募集しています。

プロジェクトの横断幕

【シューズの送り先・支援先】
MOTTAINAI プロジェクト連作事務所
【連絡先】
TEL 0942-92-5088(ウシジマ企画室内)

牛島 洋太郎(うしじま ようたろう)
Profile
昭和11年佐賀市生まれ。基山町在住。高校を卒業後東京の大学へ進学。約35年間㈱ヤクルトに勤務し、海外赴任も経験。2002年からプロサッカーチームサガン鳥栖の運営に携わり、2009年から2011年まで代表取締役を務めた。現在は自身の会社で様々な商材の企画・プランニングを行うかたわら、NPO法人MOTTAINAIプロジェクトを立ち上げ、代表を務める。

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