Essey10 水辺の少年に帰ろう- カチガラスに、会いに行く。

神野公園で撮影したペアのカチガラス2014/6撮影

佐賀県内のカチガラス生息数は増えているのか減っているのか。正確な数の増減はわからないが、佐賀県教育委員会「平成23年度~同25年度 調査分析結果報告書」によると、カチガラスの営巣数(子育てする巣の数)は、1990年代の半ばにピークに達したあと調査年度までは減少傾向にあったらしい。90年代まで増加した巣は電柱に架けられることが多く、その理由は都市の拡大と電柱の複雑な形状化にカチガラスが適応していったことによるもの。以降は市街地中心部の営巣数は明らかに減り、市街地周辺部へと拡散しているようである。都市化が進み中心部で営巣しても、雛に与えるエサやあるいは親自身が食べるエサを確保できる場所が中心部には減少してしまったことによるらしい。したがってエサを確保しやすい郊外へと営巣場所が移っているとのこと。

佐賀に越してきて以来、撮影のためにカチガラスの姿を探して回ったが市街地では簡単には出会えないことがわかった。当時の我が住まいに近かった佐賀城公園内は広くて樹木も多いので期待したのだが、カラスはすごい数に出会えてもカチガラスと遭遇する頻度は低く、全く会えない日もある。間違いなく出会えるのは神野公園内の池の周囲であり、近くの多布施川遊歩道も可能性が高い。この六年間を経験して私が撮影場所として気に入っている所は、南部バイパス以南の本庄町の水田地帯である。日によって出会える数に違いはあるものの、まず撮影できない日はない。水田地帯の小川やクリークの近くを散策すると、どこからともなくカチガラスが現れて被写体になってくれる。ある時はペアで、またある時は群れで姿を現す。

本庄地区クリークのそばにて 2019/12撮影

クリークのそばの水たまりで戯れる群れ 2019/4撮影

営巣中以外のカチガラスの「ねぐら」は佐賀県内の場合、平野部にある竹林を中心とした小さな森である。その竹林は堀やクリークなどのそばに繁ることが多く、カチガラスにとってエサが豊富な好ましい耕作地に囲まれている。人家にも近く天敵のカラスが利用することも少ないようで安心して休めるのであろうか。平成元年度の「カササギの生態調査報告書」(佐賀県・佐賀県野鳥の会編)によると、佐賀市郊外に100羽前後のカチガラスが利用する「ねぐら」の例を紹介してあるが、本庄町からは二か所の「ねぐら」があげてある。近年の各地の耕地整理などで「ねぐら」の環境は悪化しているものの、こうした調査事例からも本庄町でカチガラスに出会えるチャンスが多いのかもしれない。

ねぐらとして好む竹林と電柱に架けたカササギの巣 2019/4撮影


※参考資料
『天然記念物カササギ生息地緊急調査事業:平成23年度~平成25年度調査分析結果報告書(佐賀県教育委員会)』『カササギの生態調査報告書:平成元年度』(佐賀県・佐賀県野鳥の会)』

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